斜頸とは・・・
斜頸は病気の名前ではなく、頸が斜めに傾く症状の名前です。
<原因>
斜頸の主な原因として
・パスツレラ菌の脳神経系への感染
・中耳炎、内耳炎に起因する前提の障害
・エンセファリトゾーン症
(原虫の1種であるEncephalitozoon cuniculiが主に中枢神経や
腎臓に寄生して起こる病気)
があります。特に
エンセファリトゾーン症は、実験動物のうさぎにおいて以前
より知られている病気でした。飼いうさぎにおいては、「日本国内での発生は
まれな病気で、有効な診断法・治療法はない」とされてきました。しかし、近年
のうさぎの医学の進歩により、この病気の飼いうさぎにおける感染率の高さが
明らかにされ、その治療法が研究されてきています。
<症状>
原因がどの病気であっても、
頸が傾く(斜頸)・眼球振盪・下半身の麻痺
などの神経症状が明らかな症状となります。神経症状がひどくなると、うさぎ
はまっすぐな姿勢を保つことができず、転倒しもがきます(ローリング)。時に痙
攣発作により死亡する例も見られます。ほかに
食欲不振、元気消失、沈うつ、
成長不良、腎炎、目の病変などが見られることがあります。
どの病気もかかったうさぎ全てが発症するわけではなく、ほとんどのうさぎは何
の症状も示さずにすごします。しかし、さまざまなストレスやほかの病気によっ
て、免疫が低下した状態であったり、免疫力の弱い子うさぎや、老齢のうさぎで
多く発症が見られます。
<診断>
斜頸の原因がどの病気であるかを診断するのはきわめて困難な上、症状が
急性で一刻も早く治療を開始する必要があるため、治療的診断(治療を開始し、
治療に対する反応によって暫定的な診断を下す方法)を行います。つまり全て
の原因に対しての治療を同時に行うことになります。
<自宅での介護>
神経症状を発症したうさぎには、多くの場合、自宅での特別な介護が必要と
なることがあります。当院では斜頸のうさぎの自宅での介護法についても詳し
くアドバイスさせていただいております。
斜頸は、むずかしい病気です。病気についてや診断法、
治療法など疑問がございましたら、御来院時にお気軽にお尋
ねください。